ハンドメイドが紡ぐ、等身大のRealityへの旅

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番外編5

「母へのメッセージ」

 

今日は母の日ですね。

皆さまは、どんなプレゼントを送られましたか?

 

私は先日、京都でご縁を頂いた職人のメンバーさんの技法

体験講座で、母の日のプレゼントを創作させて頂きました。

 

先程、母に手渡したところです。また、小学生?以来の

手づくりというと事もあり、喜んでくれました。

 

プレゼントは2つ。

1つ目は

手描き友禅作家の方から体験させて頂いた、染色体験のハンカチです。

 

2つ目は

アクセサリー作家さんとのコラボをされている金箔加工職人の方に

体験させて頂いた、金箔加工を施したバラのイヤリングです。

 

このプレゼンをセレクトした理由は、3つあります。

1つ目は

・母は縫製加工の職人でもあるので、同じ立場の職人の方と

創作させて頂いたプレゼントを贈りたかった

 

2つ目は

・母が今後、家族に望む「潜在的な思い」を知りたかった

 

3つ目は

・京都でご縁を頂いた職人のメンバーさんとのご縁や、これまでの歩み、

母と同じ、自身と同じ自営でのモノ創りに携わる方々の苦悩や、

これからのご縁について、母にも共有しながら語り合って行きたかった。

 

そうした思いもあり、プレゼントは先週には準備して、今日、

初めて母に手渡したのですが、手渡す時、事前に少しだけ、

プレゼントの中身を伝えました。

 

プレゼントは

①「金」のアクセサリーと

②手描き友禅作家さんに教えて頂いた染色

 

そう伝えました。

 

また、手渡したプレゼントの包装は

①のプレゼントは中身が見えない袋

②のプレゼントは透明で見えてはいるけど全柄は判らない袋

でした。

 

最初の母の反応は、「金」のアクセサリー?そんな高いモノ?

そんな高いモノは無理しなくて良いのに。そんな表情でした。

最初に封を開けたのも、中身の見えない「金」のアクセサリーです。

そしてアクセサリーでは、母は、元々アクセサリーをあまり付けない

事もあり、若々しい薔薇の形に施した、金加工のアクセサリーを見て、

 

「こうしたイヤリングを付けて、外出出来る機会があれば良いね。」

 

そう答えました。

 

次の手描き友禅作家さんに体験させて頂いたハンカチは色柄をみて一言、

 

「凄く綺麗」

 

その一言でしたが、とても和やかな表情で嬉しそうに見ていました。

 

どのプレゼントも気にいってはくれたのですが、今の母には、

優しいピンクの色彩と落ち着いた絵柄がとても心地良いという事。

 

今は、ゆっくりと着飾って外出する事が出来ない事への苦悩と共に

穏やかに暮らしたい、そんな思いが、先程のプレゼントの封を開けた時、

垣間見えたように私は感じています。

 

 

この答えや表情については文面だけなので、皆さまには想像出来ないと

思いますが、今の母の思いや潜在意識が、私にはとても良く理解出来ました。

 

今は、まだ落ち着いてご縁を頂いた職人の方々との話を聴いてもらえる

状態ではないですが、母も同じ職人として自営を行いながら、別の業務に

携わる事が大変なのは、誰よりも理解出来るはずです。

 

「金」と伝統工芸という事で、高価な?無理をして購入?という

イメージもあったかと思います。ですが、伝統工芸=高価=希少な技

=見えない鍛錬時間の価値という伝統工芸や、職人への理解が現代では

減り、こうしたワークショップも開催されながらも、何故?頑張って

いるのか?を、母にも知って欲しいと思っていました。

 

そうした伝統工芸士であり、職人に対しての評価が薄れている現代の

国内の流れを、昔の安価な対価での大量生産品に従事してきた母には、

なかなか理解は出来ないと思います。

 

ですが、靴の縫製加工の職人でもある母です。安価な

大量生産品に従事してきたといえど、私は、一貫した

精度の高い縫製が出来る職人である事に、誇りを持って

ほしいと思っています。

 

昔も今も、ただ単に簡単な製品を大量に縫製してきただけでなく、

とても難しい縫製や、普通なら色んな下請けに分散して縫製加工を

行っている加工場もあります。ですが、父と母は、縫製の部分は

下請けに出した事はありません。全て、自分達で道具を変え、

研究しながら、どの加工場にも負けないほど、誠実に仕事をこなして

きました。

 

今回体験させて頂いた、手描き友禅作家さんも作家でありながら、

職人でもあります。母と比べると怒られそうですが、父と母の背中を

見てきた私には、業種業態、質的に異なっていても同じ姿勢を感じました。

 

体験講座を受けさせて頂いた手描き友禅作家さんは、他の作家さんと

同じように、細かな分業制の部分も一貫してご自身で請負いながら、

手描き業務を行っている事から、そう思えたのですが、一般的な考えでは、

母の大量生産品と、手書きという1点1点丁寧に仕上げていく伝統工芸品とは

異なると思われる方々も多いかと思います。

 

確かに、手作業で全てを行う芸術品の領域でもある伝統工芸品と、

ミシンという機械を使って縫製し、量をこなす商業品として比べる

のは間違っているのかもしれません。

 

ですが、例え、機械を使用しても手作業であっても、1人で一貫した

作業に責任を持つという事は同じです。普通の大量生産品は、パーツ

パーツの得意分野でレーンに分かれて作業を行い組み立てられ、完成

して行きます。

 

そうすると、何処かに違和感を覚えたり、不具合を見つけた時、

助け合う事が出来るのですが、1人で全てを一貫して行うとなると、

間違った時も、手直しの時間も考慮しながら効率的に作業を来ない、

納期までに完成させる手腕が求められます。それは納期迄に仕上げる

という責務を、1人で担うという事です。

 

ゆえに、それだけの責務を負える精神力と、忍耐力が必要だと

いう点では、私は同じだと思っています。

 

また、量と質は、切っても切れない関係性があります。

 

いくら量をこなせても、間違いだらけ、どの製品も不均等、大量に

生産した製品が同じように見えない場合は、クレーム=返品が常識です。

 

また、大量生産品でもmade in Japanを掲げているメーカー様からの

依頼品は、1点でも、商品の裏側の補強があり、着用上や見た目的にも

問題のない箇所で、数㎜の糸切れだけでも見つかれば、全て一旦、検品が

義務づけられます。また、検品の為に、納期に間に合わなければ、その

商品は売り物にはならない=次回からの販売が見合されるペナルティや

賠償金請求となります。

 

結果、下請け、孫請け先は、次回から仕事がなくなる事になります。

 

逆にいうと、数点だけを抜き打ちで見る検査で、たまたま、何事もなく

見つからなかったケース単位の製品は、本当なら、全品返品となった

製品よりも、縫製的に問題があっても納品されるという悪循環があります。

そうした悪循環を、見直している先もありますが、これだけの大量生産が

循環している中では、どの製品が良識ある大量製品かを見分ける事は、

難しい現実があります。

 

そうした、大量生産品が主だった現代のモノ創り環境では、1点物の

製品でも、大量生産品の製品でも同じように課される責務があります。

 

高価な品1点物のクレームも、大量生産品のクレームも同じだけの

責務と、今後の生計にも関ってくるという点では同じなのです。

 

また、日本の衣・食・住製品が海外で賞賛されるのは、伝統工芸品や、

和菓子のような精密な技法は勿論ですが、これだけの量を同じ質で、

同じに見えるように、生産出来る事もまた、海外にはない特徴の1つです。

 

そんな日本独特の技術が育まれてきた職人技の領域で、分業制度が、

良かった時代もあります。分業制では特に、仲間意識や、協調性を

養うにはとても良い制度でもあります。ただ、細分化しすぎると、

この不良品は誰の責務なのか?の責任の押付け合いが出てくる事も

あります。誰かが、バックアップしてくれるだろう?そうした意識が

芽生えやすいという欠点もあります。

 

そうしたモノ創りの大量生産品の問題点や、職人の分業制の問題を

垣間見てきた私は、モノを選ぶ時、縫製についても見るのですが、

一番は、クレームに対してどれだけ、誠実にかつ、ぶれない軸を

持って対応されるのか?が気になります。

 

なぜなら、それだけ自身が提供した製品に対して誇りをもって

対応されている先様は、クレームへの対応も誠実であり、また、

顧客だけでなく、一緒に仕事をする仲間に対しても誠実であるからです。

 

どんなモノやサービスでも、人が創り出すものです、間違いや不具合も

あるでしょう、その時に、どこまで誠実に対応しながら今後の改善に

努めようとされているかが、一番大切な責務だと思うのです。ですから、

1人で出来るだけ一貫しての業務を行っている、父と母のような職人さんや、

技術者の方、クリエイターさんに心惹かれます。

 

そうした方々には、自然と誠実なお客様が集われるのも事実です。

 

また、通販媒体でのデザインのお仕事を多く携わらせて頂いた際、

デザイン性の高い商品ほど、以外と色柄や見栄えの良い装飾品で

価格以上に見える事もあり、クレームは以外と少ないのが特徴です。

逆に、同価格帯のトラッドでシックな製品ほど、以外とクレームが

多いです。

 

トラッドでシックな製品ほど、毎日使用する頻度が多い事から、

機能性や、耐久性が望まれる=縫製レベルが重視されるからです。

その時に、やはり、まだまだ簡単な製品の縫製しか経験していない

途上国の製品での縫製不良はB品となる確率が高かったです。

そうしたB品の山が増えるほど、次の仕事が、減っていくのも、

国内外問わず同じです。

 

そして今は、できるだけ安価な製品でも高品質な製品に仕上げるために、

日本の精度の高いミシン等は海外の工場に販売されています。

その為、途上国で縫製されたトラッドでシックな製品のレベルは上がって

きてはいるのですが、逆に素材の特性を活かしたレベルの高い縫製や、

パーツの多い製品を手がけるのは難しい現実もあります。

 

トレンドと称して、国内ではフラットなデザインが多くなりすぎて

いる事に気付かれている方々はどれぐらい、いらっしゃいますか?

 

一見、途上国の方々の作業環境も良くなっていて、縫製のレベルを

日本製のミシンや機械でカバーしている。また、安価な製品のレベルが

上っているなら良いのでは?そう思われる方々もいると思いますが、

それは、今後の途上国の方々にとっても、日本国内にとっても

悪循環である事は、また、今後のブログの中でお伝えしていきます。

 

今後も、そうした話を少しずつ交えながら、ご縁を頂いた職人の

メンバーさんとのご縁、国内のアパレル産業の方々、人財を活かす

教育について学ばせて頂いた方々とのご縁も交えて、母にも伝えて

行けたら嬉しく思います。

 

ところで、今回少しだけふれた「潜在意識」についてですが、

皆さまは、モノ(商品)を選ばれる時、生産者の方々の思いや、

背景、苦悩や葛藤について知ってみたいと、思われた事は有りますか?

または、そうしたお話を聴かれてからご購入された経験はありますか?

 

私がモノ(商品)を購入する時は、

①視覚  (商品の全体的バランス)

②触覚  (素材、手に取った時のフィット感等)

③潜在意識(下げ札等の情報からプロセスを推測)

 

という順番で見ています。

 

特に自身の経験値が高い、ファッションアイテムについてはこの順番です。

次回は、こうしたお話を交えてお伝えして行ければ幸いです。

 

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