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Podcast 宍色 編

Podcast 「宍色 編」

2021/1/13 「宍色 編」を下記にて録音しています。今回の色名「宍色」では

宍色は、肉の文字の誤認から付いた色名ですが、その由来の中には、日に焼けた

健康的で美しい女性の人肌色でもあったという事をお伝えしました。

 

そうした事から、今回のアイキャッチ画像では、上記の画像を選んでみました。

人肌という事もありますが、この手の動きの中にある、カメラで被写体を撮る時に

ファインダー越しに観るようなしぐさを選んでみました。

 

注:上記の参考画像は、画像モニターによって、色の見方は異なります。

Anchor Podcast 「宍色 編」

https://anchor.fm/mao.archaichic/episodes/ep-eotl8d/a-a4bbvqs

 

こうしたポーズは以前は、カメラが身近にあるものでなく、郊外や旅行に出かける

時以外は、持ち歩けるものでもなかった事から、いい景色を見た時、思わず写真を

撮ってみたくなる時などに、どういった角度で、どのようにトリミングすればよいか?

考える時、想像してみる時に以外と役立った、ポーズです。

 

今では、こうした行為をしながら、写真を撮る事はあまりないのかもしれませんね。

皆さまはいかがですか?今では、スマホで簡単に写真が取れますし、後から修正が簡単に

出来るので、そんな事を事前に考えてから、写真を撮る事は殆どないのではないでしょうか?

 

今回のPodcastでもお伝えしたように、どんなに良いサービスや仕組みがあっても、

そうした仕組みを組み込むハードが、整っていなければ逆に良い結果を生み出すことは

少ないという事、共感できますか?多分、現代の方々はあまり、壊れやすいとか?

使い勝手が悪い!という感想以外は、ハードの性能の裏側にある、これまでの技術者の方、

伝統技法、地域産業の小さな事業者の方々が支えて下さっていた事、そんな背景を

思い浮かぶ事はあまりないのかもしれませんね。

 

特に、昨今は、どれだけ、人の行動に近い結果やデーターをアウトプットしてくれる

AIの興味や、そうした自動化、または、便利な機能、サービスに目を奪われがちですから。

ですが、実際には、そうしたサービスの裏側でも、ハード面や、研究開発される方々の

人材育成は遅れていて、日本が一番の技術大国であった時代は、昔のようになってきて

います。

 

理由は、日本国内の長期間での経済の低迷によるものです。

 

その為、高齢となった技術者の方は、職を失うか?大学進学を控えたお子様のために、

まだまだ働き盛りのお父さんは、技術を伝えるべき場所は異なると思っていても、

海外の場所で、教えるだけ教えた後は、帰国させられる事を知りながらも、海外

赴任をせざるを得ない。そんな時代の流れが、続いていました。

 

そうした悪循環の始まりが、一番早かったのが、アパレル産業だったように記憶しています。

バブル崩壊後、顕著に安価な製品への移行が進んでいたのが要因ですが、もう一つは、再現

しやすい業種であり、設備投資するにあたっても、手仕事が以外と多い事、また、それほど

高額ではないミシン縫製だと、海外でも移行しやすかった事が要因だったと、記憶しています。

 

そうした移行が進んで行った場所では、良い意味での学びあいとはならず、互いに良い関係性を

保っていた国内での働き場所は、あっという間に、その場所で働く方々がいなくなるほど、あまり

居心地のよい、方向性ではなかったと記憶しています。

 

今回の宍色の冒頭でおつたえしたように、古来の食文化のように、贅沢な狩猟による

肉という食材は、一緒に食す、または、大事に保管できる方法を踏まえて食されてきました。

それと同じように、互いの見識を伝えながらも、互いに大事に保管し、大事な時にまた、

皆で一緒に食す、特に緊急時の食に変えて行くという事を重視していました。ですが、

現代では、いつでも使える、買える、又は、ひねったら出てくる水道水のように、その場所で

働く方々への知見や、業務内容に敬意を覚える事もなく、大切な知見を国は守る事よりも、

海外への進出という施策にやっきになり、その結果、技術者がいない場所で、若年層の

方々が学び逢う機会も、減少させました。

 

そのため、アパレルでは、何処を観ても同じ製品が大量に創られ、また、専門学校を

卒業した生徒達は、無償で働く場所でさえも見つからないほど、就職難が続いていました。

自身が、デザイナーとして仕事をしていた場所に、友人のパタンナーさんに付いてきた

学生さんに、お聞きした話です。彼女も、就職する場所がなく、無償で勉強と思って

働いていた場所で、理不尽な扱いが多く、講師をしていた友人のアシスタントになったと

聴いた時に、思わず、仮縫いする必要のないデザインを、デザイナーの権限で、依頼して

しまったぐらいですから。。それぐらい、酷い時期が長かったのが、見た目は華やかですが、

実際は、ブラック企業が多く、好きでなければ続かないのがアパレル業界でしたので。

 

そうした時代を重ねて行くうちに、アパレルだけでなく、他の業界でも同じ事が起こって

いたように記憶しています。広告業界も同じでしたから。アパレルが衰退すると、広告

関係者の方々にも影響が多かったので。そうした悪循環から、就職難が続いた方々は、

親と子が学びあう機会を失っていったように、知見はあっても歩み寄る事をあまり

しない、理不尽な扱いが多かった事からも、歩み寄りは逃げのように感じる方々が

多かったのを記憶しています。

 

そんな歩み寄りを学ぶ機会が失われた時間を取り戻すのは、用意な事ではありません。

 

親がいなかった事が当然のように、個々のルールや考え方、捉え方は凝り固まっているので。

そうした状態で、急に、世代を超えて、同じような機器やサービスを使った事のない、世代が、

考え方から理解し合おうと言うのは、難しい事です。

 

ですが、こうしたコロナ下のような状況となったのですから、今は、一緒に学び逢う

のに、適した時期なのかもしれません。特に、オンラインとい世界は、若年層の方々には

得意な分野です。また、逆に、高齢となった知見のある方々も、こうしたオンラインで

あれば、興味を持って、ふらっと立ち寄るように対話してもらえる可能性もありますね。

実際、コロナ後は、女性の大学生の方々の方が、積極的にオンラインでの地域コミュニティに

参加して、移住までを考えていたそうですから。

 

本来は、リアルで一緒に語り逢ったり、イベントを開催したりする方が、五感で学び逢えるため、

良いのですが、もうしばらく、こうした状況が続くのであれば、もう少し、大人から、積極的に

失われた時間を取り戻すように、継承していくべき学びを伝える事をして行く方が、リアルでの

再会時に、より良い関係性を深める事が出来ているのかも?しれません。

 

宍色が、健康的な美しい女性の人肌をイメージしたように、獅子であった日本の

技術と文化を、これからの時代により一層、必要となってくる女性の活躍の場所、

若年層の学生さんや、アーティストの方々、普段はスポットライトが当たらない、

エンジニアの方々や、地域産業で頑張っている方々を、多様なチャンネルを通じて

知り、出逢える機会です。こうした機会を、次の出逢いと、学びの継承に活かして

いただけると嬉しく思います。

 

 

 

 

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