~ もう一つの原点回帰 ~



先日はblogで、サスティナブル、エシカル、SDGsについて少し触れました。



また、起業して直ぐのビジネスプランで提案した「原点回帰」のマップを

お見せしましたが、このFashionデザイナーとしての「原点回帰」のマップは、

もう少し以前に、ある勤め先で、取引先様からの「他社にない売れるデザイン」を!

という、たった一言のみ、その他ディスカッションも、社内打合せもなしの無茶

ぶりにお応えした、コンセプトマップです。



もう10年前になります。



そんなマップを何故?今頃?と思われるかと思いますが、もうこの頃から、

海外のラグジュアリーブランドのトップクリエイターの方々は、サスティナブル、

エシカル、SDGsの概念を持っていた事を知って頂きたかったからです。



このマップを創作した時期の、海外のコレクションでは、多くのトップ

クリエイターが「原点回帰」を掲げていましたので。



また、あまりに短サイクルとなったコレクションや、アジアの大国のコピー

製品流通の速さを煽るスケジュールに腹立たしさを覚えていたデザイナーが

多数いた時期だからこそ、昨今の流れを予見していたようです。



そうした事からも、昨今のコレクション内容や、ファブリックの傾向、海外

メディアの評価、日本国内の動向を見ると、10年前のこのコンセプトマップと

今のトレンドの流れは変わっていないようです。



変わっていないというよりも、今頃、サスティナブル、

エシカル、SDGsですか?という思いに駆られます。



皮肉にも、この当時のトップクリエイターは、大量生産、大量消費に繋がるコレクション

スケジュールに腹を立てていたのですが、ファストファッションの流れに沿わざるを

得なかった時代でもあります。そうした思もあり、海外のラグジュアリーブランドの

デザイナーはファストファッションの流れがいずれ変わる事を予知していた、また、

変わるようにと、辛抱強く活動を継続する意志を示すかのように、上記のコンセプト

マップと同じ「原点回帰」を掲げるブランドが多かったのを覚えています。



こうした海外のトップクリエイターの思いが、昨今のサスティナブル、エシカル、

SDGsの概念を広めた要因の一つでもあります。特に、ラグジュアリーブランドの

本場、ヨーロッパでは、持続可能な社会の実現のために、デザイナーが自ら広告塔に

立ち、大手企業のスポンサーを得ていますので。ある意味、10年前の利益優先だった

企業に対し、デザイナーの感性を軽視した事への逆襲が始まったようにも思えてきます。



ある意味、私もラグジュアリーブランドには足元にも及びませんが、専門職であり、

一応、デザイナーのお仕事をさせて頂いているので、こうした流れはとても嬉しく

思います。ただ、、、残念ながら、こうした流れは日本国内の職人の方々、伝統

工芸までの技をもった純日本!という一目見ただけでわかる、または、世界的にも

有名な場所でオンリーワンの商材や技術を持つ職人さん以外は、恩恵を受ける事は

あまりありません。本来、SDGsという持続可能な社会を目標にする基準では、

「誰一人取り残さない」という目標も掲げています。そうした事からも、本来は、

1つの製品であっても、その製品に係るサプライズチェーン=下請け、孫請け、

ユーザー、廃棄に至るまでを踏まえて、循環出来る社会を形成できるように

考えないといけないそういう概念であり、目標です。



そうした目標に達するには、まだまだ日本は、こうした世界的な取り組みや、

その取り組みの中にある、本当の意味での共創・協業活動の意義や本質が

見えていないように、私は感じます。



なぜなら、本来、こうした持続可能な循環型社会の形成が出来ている企業や、

歴史あるラグジュアリーブランドは、こうした世界的な流れの宣伝をあまり

していません。というよりも、しなくても、もう既に長い歴史の中で今も愛用

されるブランドとして存在している企業やブランドは、日本古来からある、

「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の概念が既に存在し、また、

「未来良し」まで踏まえた活動が出来ているからです。



特に、未来良しを創る、大切な人財を育成する事については特にです。



そして、そうした概念の中には、日本の古き良き時代の文化と歴史、おもてなしの

心でお客様も、また、一緒に働く方々にも接しているようです。今の日本の企業先では、

あまり体験できなくなった人財を大切にする思いを、難しいSDGsという開発目標の

内容よりも大切にしていきたいですね。



特に、同じ思いで「誰一人取り残さない」「未来良しを」創って行きたい方々とは。



懐かしい10年前のFashionデザイナーとしての「原点回帰」のコンセプトマップから、

改めてそう感じた次第です。



「日常の彩りを整える」事に注力すると、自然と世界的な流れとなっている、

SDGsが目指す循環型社会の本質が見えてくるように感じた1日でした。