「人を視る」

 

漢方養生指導士初級 合格

 

先日、漢方養生指導士初級合格通知が届きました。

 

この検定を取りたかった理由は、今後の衣(医)の

セミナーの中で、皆さんに、お伝えしたい思いと、

大切な経験談をお話しするために必要なツール

だったからです。

 

30代の曲がり角、漢方の世界では女性は7年周期で

体の変化が起きるとされて言います。その周期に、

色んなコトも重なり、確かに体調の変化や崩れが

起りました。

 

ですが、そうした経験の中での漢方養生について、

詳しく解説させて頂いたり、料理についてとか、

そうしたコトをお伝えしたいのが目的で、取得した

知識ではありません。

 

学びたいと思えた本当の理由は、

 

①漢方医学では、病を視るのではなく「人を視る」

②病症を診る時に、「先入観を持たずに視る」

③体質、体調、年齢、性別、食事、環境等に応じて、

「処方を変えて行く」

 

こうした、人が人として生きていく上で、一番大切な

姿勢をきちんと学ばせていただき、自身が深く理解

出来た上で、皆さまにもお伝えしたかった次第です。

 

この姿勢は、Designを起す時にもとても大切でもあり、

重要な考え方です。特に、今の時代に見失われている、

大切な思いだと、私は思います。

 

本当は、資格を取得せずとも、子供の頃から、

漢方治療にはご縁があり、ある程度の知識は

学ばせて頂いていました。

 

ですが、こうした知識は独学でもあり、安易に発信するのは、

無責任なように感じていました。また、最近はネットやSNS等で

自由に個々の思いや、改善方法を発信できる環境下についても、

疑問がありました。現代の多様な主観による助言から、情報過多と

なっている方々が増え、情報疲労問題に繋がっているように感じる

思いがありました。

 

そうした疑問から、自身も出来るだけ、情報過多による疲労を避けて

伝えていくためにも、不要な情報発信を控えていました。また、同じ

情報発信を行うにしても、独学ではなく、きちんと学ばせて頂いた

知識を踏まえて、経験談をお伝えするコトが大切だと思っておりました。

 

30代の7年周期による体調不良では、本当に、生活環境的にも、

これまでにないくらいの変化があり、また、体調もそれにともなって

格段に悪化して行きました。これまでの私は、熱を伴った風邪を

引いた時以外、病院に行ったことがなかったこともあり、どの病院で、

どの科で、どの先生に診ていただいたら良いのかが判りませんでした。

 

そのため、治療薬は、先生がおっしゃった通りのモノを服用し、

食事は自身で選び、食べたいモノを食べながら、助言いただいた

通りに過ごせば良くなる。 そう、思っていました。

 

ですが、体調を崩した時、当時ではめずらしい食事療法の助言を下さる

地元の主治医の先生は、体調を崩され、病院を閉鎖されていました。

そうした経緯もあり、新たな主治医の先生を探すため、

遠回りを強いられるコトとなりました。

 

また、病院を閉鎖された主治医の先生は、子供の頃からの貧血体質や、

アレルギー症状、どの季節に風邪を引きやすく、どういった薬を

短期間で終え、食事療法に変えていくのが良いなど、全てを熟知して

下さった先生であり、そうした先生に診ていただいた経験からも、

お医者という高貴な職位の先生は、万能であると思っていたコトも

遠回りした1要因でもあると思います。

 

ですが、漢方医学の考えでは、病気を治すのは、患者自身であるという

「セルフメディケーション」という考えがあり、そうした考え方が、本当は

大切だったのです。 また、原因を突き止めて下さった先生方も、

同じようなお考えをお持ちでした。医者とは、病を治す手助けをする

存在であり、病は、患者様自身で治すものと考えておられました。

 

そうした「病」との本当の向き合い方を知る余裕もないまま、手術での

改善方法を選択した後、自身の体に合わなかった薬の服用をきっかけに、

別の症状が悪化しました。その経験から、今は、自身にとって、一番

正しい治療方法は早急な手術ではなく、子供の頃から診て下さった先生が

いつも伝えて下さった、体質改善による原因究明方法と、母と一緒に食す、

毎日の家計を考慮した食事だったことが判りました。特に、体に良く、良質で、

栄養価も高い植物性の食材を工夫した料理が、術後の体質改善には、

一番、適していたコトも判りました。

 

また、いつも子供の頃から家計の節約で互いに文句を言いながら、母と二人で

食していた食事。この食事は、子どもの頃から慣れ親しんできた、発酵食材を

プラスして、アレンジする食事でしたが、この食事が互いの健康管理に適した

食事であり、健康を維持出来た源でもありました。

 

ですが、体調を崩した時、一緒に食する時間帯が異なり、また、術後は

自身の体質に合わない薬で胃腸も弱りました。その為、あっさりした

食事以外受けつけなくなったため、避けてしまいました。

その理由の1つとして、やはり、ネット上での自身の症状と良く似た

方々の対処法の投稿や、専門家の先生の1人の患者様に特化した内容

ではなく、万人に向けた平均的な治療方法をお伝えする書物や、

情報に、自身が翻弄された為でもあります。

 

このネットや書籍で調べた多くの情報は間違っているのではなく、

自身の症状と体質、体調、環境等に合っていなかった為、多くの

遠回りをせざるを得なかったという、経験談です。

 

もし、子供の頃からの主治医の先生診が診て下さったなら、

自身の子供の頃からの体質とカルテから、容易に本当の

原因を診断して下さったと思います。また、自身も、

自分自身の体調・体質を振返る時間も余裕もなかった為、

情報に翻弄されたのも事実です。

 

そうした経緯もあり、多くの情報は、本当の原因や、色んな体調

変化の因果関係を見抜いて下さった先生に出会うまで、遠周りを

強いる要因となりました。

 

また過度な情報発信を閲覧するコトは、患者様だけでなく、家族や友人、

知人の方をも巻き込み、疎遠となるきっかけにもなりました。未だに

その歪みは続いています。皆さまもどうか、一度、例として、女性特有の

未病や更年期の特徴を病名ごとに、ピックアップしてみて下さい。ほとんど、

病名に代表される症状は、似たものが連なって出てきます。がんの症状とも

多く重なります。そんなに重なった症状の病名が幾つも重なれば、どれが

本当か、どの先生がおっしゃった診断が正しいのか、判断がつきません。

 

例えば、貧血で、脳にまで血が上がらない、「血虚」の状態では、

血が足りないのですから、物忘れの症状が出るのは当然です。

その状態を、認知力の欠如と見た目だけで判断すると、年齢的な特徴から

更年期などの症状と認知し、本当の病気の原因が判らないまま、薬の処方、

食事療法、運動の仕方、睡眠方法、環境の改善も、その方の症に適した

内容では無くなります。

 

また、物忘れの症状が出ているほど酷い症状の方に、自身の症状に

ついて色んな情報が集まれば、どの症状が自身に適しているのか

的確に判断出来るわけも有りません。そうした経緯が重なれば、

不要な治療が増え、また、治るべき時期を逃せば、悪化の一途をたどり、

本来なら早々に症状を軽減出来ることで、治療費を削減、家族への

負担も減らせるなどが、まったく出来なくなるのです。 また、こうした

未病時期や、原因が不明な時期は家族との対話から、女性、男性、

それぞれの体の構造の違いを知り、体の周期変化による特徴を、

理解し合うコトも重要だと理解しました。

 

こうした原因が不明の病を抱えた時、人は、安易な情報をもとに判断する

という悪循環を起します。そうした悪循環から、不要な蟠りが増え、大切な

方々との関係性も悪化して行きます。 こうした悪循環を断ち切るきっかけは

やはり、的確な助言とご指導を下さる、お医者様の存在が不可欠となります。

私の病状を最後の最後に、的確に判断して下さった先生は西洋医学では

お二人いらっしゃいました。また、漢方医療に携わって下さった先生方は、

その症状に見合った、的確な処方を、都度、症状の変化が起る度に、

治療方法を変えて下さいました。

 

その御先生方の1人でもある女医の先生に初めてお逢いした時、

やはり、日本古来の漢方医学の人を視るという姿勢を引き継いで

おられ、患者様の正面に座らない、「人を視る」姿勢で診断して下さいました。

 

皆さまはご存知でしたか?大抵の先生は、患者様を診る時、

正面から診られるコトはされません。そのご姿勢は、西洋医学が

発達する以前の日本で発展した漢方医学の考え方でもあります。

そうしたご姿勢は、今もなお、病だけでなく、「人を視る」姿勢を

引き継がれているという表れだそうです。

 

そして、その先生は他院で判断された症状や、資料は参考程度に

留められ、ご自身の経験値で感じた、小さな症状に着目して下さいました。

その症状は、血圧です。初歩的なコトではありますが、こうした検査こそ、

多くの経験値によるご判断が重要だと、学ばせて頂きました。

その際、病院に着いたばっかりの患者さんの血圧が、あまりに低すぎる

コトに、女医の先生は気付いてくれたのです。

 

普通は、病院までの歩く運動、初めての病院への訪問では、緊張感もあり、

血圧は上がります。それが下がったままだったため、機械、手動の機器両方を

使い、座ったまま、横になった状態、全ての方法で計って下さいました。

この時、初めて、女医の先生から、もっと集中して、極度の体重減少、貧血の

因果関係の検査を受けるべきだと、ご助言を頂きました。

 

また、別のご年配の先生は、全ての病状、検査結果では判断がつかない

ことからも、まったく別の観点で、一番の原因となっていた子供の頃

からの貧血要因を、ご指摘して下さいました。

 

こうした、ご判断が出来るのも、先入観を持たれずに、

総合的に判断される思いで、診て下さったからです。

 

また、原因が分かった後は、その問題箇所の治療を受け、全体的な

体力低下や関連症状には、漢方の治療方法が子供の頃からの体質には、

合っていたコトから、食事療法、鍼灸、漢方薬で改善して行きました。

 

今、治療費の削減が謳われ、健康である事、運動、栄養療法等を

促進する制度や、サービスも多くありますが、多様すぎでもあり、

こうした情報も、ある意味、多すぎるように私は感じます。

 

自身の経験から、治療費の一番の削減方法に適しているのは、

ネットでの素人の方の「安易」な、治療方法発信や食事療法の

「助言」を控えるように伝えるコトでもあり、また、病院では、

地域密着型の食事療法、運動を取り入れ、総合医療を学ばれた

先生方を支援して、サービスの整理を行うのが最善のように、

私は、感じました。

 

自身の経験からも、そう感じましたが、それはあくまでも自身の

個人的な対処法や思いなのでなないか?と、自問自答したコトを

きっかけに学んだのが、漢方養生指導士の学びでした。

その学びの中で、「身土不二」という考えを知りました。

出来るだけ、季節にあった食材、その土地で採られたモノを

食するコトが、体に良いという考えですが、この方法は、多様化した

現代では、全ての症状に適しているとは言えないけれども、古来から

大切にされてきた健康法であり、また、新鮮であるコトが重要な、生の

食材を遠くに運搬することは、環境問題的な観点からも重要な考え方でした。

 

こうした学びからも、多様な方々の病気や治療を経験された「助言」は、

貴重な学びでもありますが、どの食材が体に良いと聞けば、次の日には

スーパーではその食材が在庫切れとなる光景に、本当にその方の今の

体調や、体質、環境に合った食材であるかをご判断されているのだろうか?

また、食べあわせが悪ければ、どんなに良いと言われる食材も、体調に

合わない場合があります。 そうしたコトをご理解の上で、食されている

のだろうか?という疑問がいつもありました。

 

また、多様な食事を行っておられる皆さまの食事環境を全て熟知し、

突然のアレルギー発作に対応するのはお医者様でも、難しいのです。

ましてや、大切な小さなお子様を預かる保育所では、保育士の方々だけで

こんなに多様となった食文化に対応し、お医者様でも対応しきれない

症状を把握するのは難しいと思います。保育士の方が不足される要因に、

今までと異なる責務が重なっているよう、私は感じます。

 

やはり、今まで以上の異なる責務を課されれば、大切な、未来ある

お子様を心から預かるお気持ちは薄れてしますのではないでしょうか?

食事やアレルギー対応についていつも過敏になり、あまりアレルギー体質の

お子様には、関知したくないそんな思いも起るのではないでしょうか?

そうした多様な食に関する懸念からも、食事や健康療法等について、知識

不足での不用意なご助言は控え、情報過多による悪循環を避けるように

していただけたらと思い、お伝えさせていただきました。

 

ですが、貴重な「体験談」は今後も必要だと思います。

 

特に、家族との支え合いの大切さや、ご縁をいただいた御先生方の

お人柄、医師という、人の命を救う尊い職位のご姿勢などは、お伝え

するべきことだと思います。ですが、ご自身が食した食事や経験、

療法が全ての方々に有効なような情報は、他者様に対しては不確実です。

ましてや、専門医の先生も確実に、正確な統計がとれていない内容を

投稿する、そんな安易に広める行為は逆に、心身共に余裕のない、

患者様に遠回りを強いる情報のように、私は感じます。

 

筆は諸刃の剣でもあります。

 

小さな記事や投稿であっても、多くの方々に影響するような個々の

主観による学び不足での無責任な投稿内容は控え、適材適所の

専門家による情報伝達が本当は必要なのだと、これまでの経験で

実感した次第です。

 

こうした自身の経験から、私が皆さまに一番お伝えしたいのは、

 

人、モノ、コトの情報を発信する際は、人の五感を阻害しないコトが

大切だというコトです。また、モノゴトの本質を見抜く能力を養うには、

先入観を失くした、五感で感じとれる自由な発想力も必要だと、私は思います。

 

自由な発想力は一見、危険でもあり、他者様には理解が得づらい能力ですが、

この能力が本当は、心からのコミュニケーションツールでもあると、私は

思っています。そうした先入観を失くすコトを重視した発想力を養うためには、

人と人とが出逢った時、最初に、脳への情報伝達量が多い、視覚=色の重要性に

ついて、学び逢って頂けたらと思います。また、衣料のDesignも交えながら、

自由な発想をするというコトの楽しさを、お伝えしていきたいと思っております。

 

そして、「衣料」には同じ発音からも繋がるように、予防「医療」に通じる

側面が実はあります。その側面を忘れていた自身に気付かせてくれたのが、

私の血圧の変化を見抜いて下さった、女医の生が皮膚科の先生でもあり、

以前は、がん患者様を診ていらした先生だったからです。

 

第二の皮膚という側面を持つ衣服の素材は、医療の現場でも活用される

こともあり、また、皮膚の機能を左右する側面もあります。そのコトを

忘れていた私に、先入観を捨てて、人、モノ、コトを視ることを、別の

角度から教えて下さいました。そうした学びを得たのも、心から患者様を

診てあげたいという思いに、五感で感じ逢えたからです。そうした貴重な

経験談も交えながら、皆さまとご一緒に、人間本来の五感で感じ逢う

コミュニケーションの場で、互いの、感性を認め逢えるワークショップを

開催出来れば、幸いです。